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July 30, 2018

西成徜徉記(66)

我が愛する大正期の私小説作家・葛西善蔵は西成も歩いていた。
大正8年3月、葛西善蔵は友人松本恭三のいる尾道を訪れる途中大阪に立ち寄った。大阪の住吉に住んでいる友人で同人雑誌『奇蹟』にも名を連ねた鈴木氏亨のもとを訪ねた。鈴木氏亨は葛西を大阪見物に連れて行こうとしたが一文無しで電車賃もなかったため、自宅から天下茶屋までは十五六丁もありかなり遠いことはわかっていたが、葛西に「そう遠くないんだから!」と偽って、住吉から天下茶屋まで歩いて行ったという。畑の中の野道をぽつぽつ歩きながら、あまりにも天下茶屋が遠いんで、そのうちに葛西も「随分遠いな!」と愚痴り出した。鈴木は天下茶屋の友人にお金を借り、天下茶屋からは電車に乗って、葛西を天王寺の新世界へ案内した。新世界の噴泉浴場に入ったり通天閣の展望台に登ったりした葛西はその都度「ホウ大阪!ホウ、大阪!」と感嘆の声をあげたという。(葛西善蔵全集 別巻 月報 「葛西善蔵の大阪見物」 鈴木氏亨 津軽書房 1975年)

天下茶屋界隈で畑の中の野道というのは今では考えられないけど、大正8年で100年前ですからね、周りは一面畑か田んぼで住宅もまばらだったのでしょう。

引き続き聖天下を歩きます。

A1807161

天下茶屋の聖天さんの前に残る古い住宅。
右側の玄関がいい感じ。裏に回ると集合住宅だったようにみえます。

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北天下茶屋駅近くの聖天下で私の好きなゆるやかに曲がる細い路地がでてきた。

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右側が精宏荘。手前のはめ殺し窓が好き。左側の住宅の入口もいいですね。

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精宏荘の扉は斜めに取り付けられている。

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ダイヤの戸袋5連発。

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青が鮮やかなお家。左隣りにめし屋の建物があります。

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マンション清月(みどり)、マンション清雅(オレンジ)、メゾンフォレ(青)と3色の鮮やかな日除けが目立つマンション通り。

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Comments

そうか、聖天さんの真下が西成と阿倍野の境界なんですね。
それはそうと、週刊新潮7月19日号に、野崎歓氏が葛西善蔵について書かれてました。
下記に。
http://www.sf-homepage.com/photo18/kasai01.jpg
すでにお読みかもしれませんが。

ありがとうございます。
週刊新潮の記事ははじめて読みました。
これを読んで東京勤務時代休みの日によく鎌倉に行き、建長寺内の塔頭宝珠院や茶店招寿軒、善蔵のお墓詣でをしたことを思い出しました。

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